運転免許証を更新する時の年齢が75歳以上になる方は、高齢者講習の前に「認知機能検査」を受ける必要があります。これは、ご自身の記憶力や判断力を確認し、安全運転を続けていただくためのものです。
検査の結果、もし認知症と判断された場合にどうなるのか、その流れをご説明します。
ステップ1:認知機能検査を受ける
まず、免許更新のお知らせ(ハガキ)が届いたら、指定された場所で認知機能検査を受けます。
- 検査内容: イラストを記憶して後で答える、検査当日の年月日や時間を答える、といった簡単な内容です。
- 目的: あくまでも認知機能の状態を確認するための簡易的な検査であり、この検査だけで「認知症」と診断されるわけではありません。
ステップ2:検査結果の通知
検査が終わると、点数に応じた結果が通知されます。結果は大きく2つに分かれます。
- 「認知症のおそれがない」と判断された場合
- 特に問題ありません。
- この後、通常の高齢者講習を受け、視力検査などの適性検査に合格すれば免許が更新されます。
- 「認知症のおそれがある」と判断された場合
- この時点で免許が取り消されるわけではありません。
- 次に、専門家である医師の診断を受けるステップに進みます。
ステップ3:医師の診断を受ける
「認知症のおそれがある」と判断された方は、以下のいずれかの対応が必要になります。
- 公安委員会が指定する専門医による臨時適性検査を受ける
- ご自身のかかりつけ医など、医師が作成した診断書を提出する
この医師の診断が、最終的な判断の重要な基準となります。
ステップ4:医師の診断結果による最終的な判断
提出された診断書などをもとに、最終的な判断が下されます。
- もし、医師から「認知症である」と診断された場合
- 道路交通法に基づき、運転免許の「取消し」または「停止」という行政処分の対象となります。
- これは、ご本人と周りの方の安全を守るための大切な措置です。
- もし、医師から「認知症ではない」と診断された場合
- 免許が取り消されることはありません。
- 所定の高齢者講習を受け、適性検査に合格すれば、免許を更新することができます。
まとめ
- 認知機能検査は、安全運転を続けるための「きっかけ」です。
- 検査で「認知症のおそれあり」となっても、すぐに免許がなくなるわけではありません。
- 最終的には専門家である医師の診断に基づいて判断されます。
- 認知症と診断された場合は、安全のために免許の取消し・停止となります。
ご自身の運転に少しでも不安を感じたり、ご家族が心配されている場合は、運転免許センターや警察署の相談窓口、またはかかりつけの医師にご相談ください。





