日産が未来のクルマづくりに向けて大変身! 世界のデザイン拠点を5つに集中へ

2025年9月17日、私たち日本の大手自動車メーカーである日産自動車が、これからのクルマづくりを大きく変える、とても大切な発表を行いました。それは、世界中にあったクルマのデザイン拠点を、戦略的に5つの中心的な場所に再編するというものです。

なんだか少し難しい話に聞こえるかもしれませんが、これは「もっと素晴らしい未来のクルマを、もっと効率よく、そして迅速に世界中のお客様にお届けするための大切な一歩」なのです。今回は、この日産の新しい挑戦がどのようなもので、私たちのカーライフにどう関わってくるのかを、分かりやすくご紹介します。

なぜ今、デザイン拠点を変えるのでしょうか?

今回の大きな変更の背景には、日産が進めている経営再建計画「Re: Nissan」があります。そして、自動車業界全体が「100年に一度の大変革期」と言われるほど、目まぐるしく変化していることも大きな理由です。

これからのクルマは、ただ走るだけの道具ではありません。電気で走るのが当たり前になり、ときには自動で運転を助けてくれたり、インターネットとつながって様々な情報を提供してくれたりします。そんな未来のクルマを開発するためには、これまでと同じやり方では追いつけなくなってきました。

そこで日産は、世界各地に分散していたデザイン開発の力を、選りすぐりの5つの拠点に集める「選択と集中」という決断をしました。これにより、デザイナーや技術者たちが最新の技術を使いながら、もっと密に連携し、創造的なアイデアを次々と生み出せるようになります。時代の変化やお客様の新しいニーズに素早く応え、より革新的で魅力的なクルマをデザインしていくことが、この改革の大きな目的なのです。

今回の再編に伴い、アメリカのサンディエゴとブラジルのサンパウロのデザイン拠点はその役目を終え、その機能は他の拠点に引き継がれます。この改革は2025年度の終わりまでに完了する予定です。

それぞれの役割を持つ、新しい5つのデザイン拠点

それでは、これから日産のクルマづくりの中心となる5つの拠点は、それぞれどのような役割を担うのでしょうか。見ていきましょう。

1. 日産グローバルデザインセンター(日本・神奈川県厚木市)

ここは、まさに日産デザインの「司令塔」です。チームのキャプテンとして、世界中のデザイン業務をまとめ、最終的な決定を下す重要な役割を担います。日本のものづくりの中心地から、世界中のお客様をあっと言わせるような、大胆で新しいデザインが生み出されていきます。

2. スタジオ6(アメリカ・ロサンゼルス)

世界の流行や文化の発信地であるロサンゼルス。この拠点は、いわば「未来の流行を探るアンテナ」のような役割です。新しいライフスタイルや最新技術が、人々の暮らしをどう変えていくのかを研究し、日産のクルマが提供できる未来の体験を形にしていきます。

3. 日産デザインヨーロッパ(イギリス・ロンドン)

歴史と革新が共存するロンドンにあるこの拠点は、ヨーロッパはもちろん、アフリカ、中東、インド、オセアニアといった非常に広い地域を担当します。それぞれの地域の文化やお客様の好みに合わせた、きめ細やかなデザイン開発が期待されます。また、提携しているフランスのルノー社との連携も、この拠点から生まれます。

4. 日産デザイン中国(中国・上海)

今、世界で最も電気自動車(EV)の競争が激しいのが中国市場です。この上海の拠点は、まさにその最前線で戦うための専門チームです。中国のお客様の厳しい目にかなう、創造性あふれる優れたデザインを生み出し、世界最大の自動車市場での日産の存在感を高めていきます。

5. クリエイティブボックス(日本・東京都)

東京の中心部にあるこのユニークな名前の拠点は、クルマそのものをデザインするだけでなく、日産というブランド全体の魅力を高めるためのアイデアを生み出す場所です。例えば、イベントやライフスタイル製品などを通じて、日産と新しいお客様との出会いを創り出していきます。

私たちの暮らしには、どう関係してくるの?

この日産の大きな改革は、巡り巡って私たちのカーライフにも嬉しい変化をもたらしてくれるはずです。

まず、これまで以上に個性的で、私たちの心に響くデザインのクルマが登場するかもしれません。世界中のデザイナーたちの知恵と才能が結集することで、っと目を引くような、あるいは、長く愛せるような、素敵なデザインが生まれる可能性が高まります。

また、開発のスピードが上がることで、電気自動車や新しい運転支援技術を搭載したクルマが、より早く私たちの手元に届くようになることも期待できます。

今回の発表は、日産が未来に向けて本気で変わろうとしている強い意志の表れです。世界中の才能を集結させ、新しい時代のクルマづくりに挑戦する日産のこれからに、ぜひ注目していきましょう。次に私たちが選ぶ日産車は、この新しいデザイン体制から生まれた、未来への希望に満ちた一台になるかもしれません。

info@car2u.net
info@car2u.net
記事本文: 10

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA