先週の人気車種「平成26年式 トヨタ アクア Sグレード」買取相場は?

2025年11月4日~11月10日の中古車人気情報をお届けします。

某オークションの入札件数で、トップは前週と同じ、令和2年年式の「トヨタ ライズ Zグレード」でした。

前週に取り上げたので、2位につけたクルマをみてみましょう。

2位は、平成26年式「トヨタ アクア Sグレード」でした。

10年落ちでも人気衰えず。アクアが「指名買い」される理由

平成26年式、つまり2014年式のトヨタ アクア。

発売から10年以上が経過した今も、中古車オークション市場でこれほどの人気(入札件数)を維持しているのは驚きです。

いったいなぜ、この年式のアクアがこれほどまでに求められているのでしょうか。

その理由は、国内と海外の「二重の需要」にありました。

理由1:国内での圧倒的な「燃費と信頼性」

まず、国内市場での根強い人気です。

最大の武器は、なんといっても「燃費性能」です。

ガソリン価格の高止まりが続く今、中古車であっても燃費の良さは最優先事項です。

この2014年式アクア(Sグレード)の燃費は、当時のカタログ数値(JC08モード)で37.0km/Lという驚異的な数字を記録しています。

もちろんこれはカタログ値ですが、実燃費でも20km/L以上を期待できる性能は、現代の新型車と比べても見劣りしません。

さらに「トヨタのハイブリッド車」というブランドイメージが、中古車購入の不安を和らげています。

「ハイブリッドシステムは故障が少ない」「耐久性が高い」という信頼感が、手頃な価格で維持費の安い「足車」を探している層の需要をがっちりと掴んでいます。

対象の「Sグレード」は、当時の販売の中核を担ったスタンダードモデルです。

最も安い「L」グレードと違い、プッシュスタートやオートエアコン、リアワイパーといった快適装備が標準で備わっています。

装備が良すぎる「G」グレードほど高くはなく、「ちょうどいい」装備内容が中古車市場でも一番人気となっています。

理由2:本当の主役は「海外輸出」という強力な買い手

しかし、国内需要だけでは、オークションでの激しい入札合戦は説明がつきません。

実は、今のアクア相場を支えている本当の主役は、「海外への輸出」です。

国内市場では、10年落ちで走行距離がかさんだ個体は、なかなか良い値段がつきません。

しかし、海外のバイヤーたちは、そのような個体でも「トヨタの壊れないハイブリッド車」として積極的に買い付けているのです。

特にスリランカやパキスタンといった新興国では、アクア(海外名:プリウスc)は絶大な人気を誇ります。

都市部の渋滞でも燃費が良く、部品供給も豊富なため、非常に価値の高いクルマとして扱われています。

この「輸出」という強力な受け皿があるために、10年落ちのアクアの買取価格は、私たちが思う以上に高く維持されているのです。

アクア(平成26年式)はどんなクルマ?

ここで、あらためて平成26年(2014年)式のアクア Sグレードの基本情報を確認します。

  • 当時の新車価格: 186万1,715円
  • ボディサイズ: 全長 3995mm × 全幅 1695mm × 全高 1445mm
  • エンジン: 1.5リッター ハイブリッドシステム (1NZ-FXE)
  • 燃費: 37.0 km/L (JC08モード)
  • 駆動方式: FF
  • 最小回転半径: 4.8m

2011年12月にデビューした初代アクア。2013年から2015年にかけては、3年連続で国内の新車販売台数1位(軽自動車を除く)を記録した「国民車」です。

今回取り上げた平成26年(2014年)モデルは、2014年12月に行われた最初の大規模マイナーチェンジの「直前」のモデルにあたります。

外観はデビュー当時のままで、いわゆる「前期型」と呼ばれます。

中古車として選ぶ際の注意点として、このモデルにはまだ衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)の「Toyota Safety Sense C」が搭載されていません。

この安全装備がオプション設定されるのは、2015年11月以降のモデルからとなります。

この点が、国内の消費者から見ると一つのマイナスポイントであり、逆に輸出業者にとっては(価格に影響しにくいため)買いやすいポイントにもなっています。

買取相場の算出根拠

では、実際の買取相場はいくらになるのでしょうか。

私たちは、オークション市場(卸売価格)からの算出と、小売市場(店頭価格)からの算出で推計しています。

結論:平成26年式 トヨタ アクア Sグレードの買取相場

2つの基準値(34.8万円と48.6万円)が出ました。

この価格差は、買取店が「国内で再販売するか(高く買い取れる)」「オークションで輸出業者に売却するか(少し安くなる)」という販売ルートの違いによって生まれます。

走行距離が少なく、内装や外装がキレイな「国内向け」と判断されれば後者の価格に、走行距離が多くても「輸出向け」として需要があると判断されれば前者の価格に近づきます。

以上の分析から、今週の買取相場は以下の通りと算出しました。

平成26年式 トヨタ アクア Sグレード 買取相場: 34万円~49万円

買取相場に関するご注意

この記事に記載されている買取相場は、特定のデータや市場動向に基づき算出されたあくまで参考値(推計)であり、その金額での買取を保証するものでは一切ありません。

実際の車両の買取価格は、以下のような多くの要因によって大きく変動します。

車両の状態: 走行距離、年式、ボディカラー、内外装の傷や汚れ、修復歴の有無

オプション・装備: メーカーオプション、ディーラーオプション、社外パーツの有無

市場の需要: 中古車市場における当該モデルの人気や在庫状況、季節的要因

査定業者: 買取業者ごとの査定基準や販売ルートの違い

正確な現在の買取価格をお知りになりたい場合は、この記事の情報を鵜呑みにせず、必ず複数の買取専門業者に直接ご相談の上、実車を査定してもらってください。


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