2025年12月1日~12月7日、オークション落札件数トップは、平成25年式アクア・Sグレードとなりました!

2025年12月1日から12月7日までの1週間、中古車市場において特筆すべき動きが観測されました。新車登録から12年が経過した平成25年(2013年)式トヨタ・アクア Sグレードが、驚異的な流動性を見せています。

通常、干支が一回りしたコンパクトカーは「解体価格」に近づくのが市場の常ですが、アクアに限ってはその常識が通用しません。直近1週間の取引データに基づき、なぜ今この車が値段を維持し続けているのか、その理由と具体的な買取金額を検討します。

なぜ「Sグレード」?

市場で圧倒的なシェアを占めるのは、LでもGでもなく「Sグレード」です。

理由は明確です。商用車的なLグレードでは装備が貧弱すぎ、Gグレードは流通価格が高くなりすぎるため、中古車としてのコストパフォーマンスが悪化します。運転席上下アジャスターや可倒式リアシートを備え、実用車としての「中庸」を極めたSグレードこそが、国内の生活需要と海外の輸出需要の両方を満たす唯一の解となっています。

搭載される1.5リッター直列4気筒DOHCエンジン(1NZ-FXE)とTHS-IIハイブリッドシステムの耐久性は、2025年の現在において「神話」の領域に入りました。10万キロ、20万キロを超えても致命的な故障が少ないこの信頼性が、相場を下支えする最大の要因です。

データ分析:2025年12月1日~7日の市場トレンド

調査期間中のオークションデータから、市場は明確に「二極化」していることが判明しました。

1. 「白・黒」と「有彩色」の格差

ボディカラーによる価格差は無視できません。

  • ティア1(パールホワイト・黒): どのような距離・状態でも、他色に比べて3万~5万円ほど高く取引されています。
  • ティア2(銀・グレー): 流通のボリュームゾーンですが、価格は標準的です。
  • ティア3(オレンジ・青・黄): 状態が良い個体は指名買いが入りますが(例:関東会場でオレンジ・7.4万kmが33.6万円)、状態が悪いと安値放置される傾向があります。

2. 走行距離と価格の非線形な関係

走行距離に対する市場の評価は、単純な右肩下がりではありません。

  • ~5万km(プレミアム): 年式無視のプレミア価格がつきます。
  • 10万km~15万km(輸出・実用): ここが重要です。10万kmを超えても価格が暴落せず、20万円前後で横ばいになります。
  • 15万km~(底値安定): 13万kmの車と17万kmの車の価格差がほぼ消失します。

あなたの車はいくらになるか

今回のオークション落札実績に基づき、現在の買取適正価格を算出しました。

セグメント別 買取相場マトリクス

【1. 極上車クラス】

  • 条件:走行3万km前後、評価4.5点
  • オークション実績:45万~60万円
  • 買取目安:48.0万円 ~ 69.0万円
    • このクラスは相場の振れ幅が最大です。50万円を超えれば即決レベルです。

【2. 良質車クラス】

  • 条件:走行7万km前後、評価4点
  • オークション実績:25万~35万円
  • 買取目安:28.7万円 ~ 40.2万円
    • 30万円台前半が攻防のラインとなります。

【3. 標準車クラス】

  • 条件:走行11万km前後、評価3.5点
  • オークション実績:18万~23万円
  • 買取目安:20.7万円 ~ 26.4万円
    • 10万キロを超えても、20万円台中盤での売却は十分に現実的です。

【4. 過走行車クラス】

  • 条件:走行16万km超、評価3点/3.5点
  • オークション実績:15万~19万円
  • 買取目安:17.2万円 ~ 21.8万円
    • どんなに走っていても、18万円前後の価値は残存しています。

2026年「重課税」前のラストチャンス

平成25年式アクアは、2026年に登録から13年を迎え、自動車税の重課税対象となります。これにより、年明け以降は手放すユーザーが増加し、需給バランスが崩れる可能性があります。

しかし、2025年12月現在はまだ相場が崩れていません。国内需要と輸出需要ががっちりと噛み合っている今こそが、リセールバリューを最大化するタイミングです。特にSグレードのパールホワイト、ブラックにお乗りの方は、強気の交渉カードを持っています。自信を持って査定に臨んでください。

買取相場に関するご注意

この記事に記載されている買取相場は、特定のデータや市場動向に基づき算出されたあくまで参考値(推計)であり、その金額での買取を保証するものでは一切ありません。

実際の車両の買取価格は、以下のような多くの要因によって大きく変動します。

車両の状態: 走行距離、年式、ボディカラー、内外装の傷や汚れ、修復歴の有無

オプション・装備: メーカーオプション、ディーラーオプション、社外パーツの有無

市場の需要: 中古車市場における当該モデルの人気や在庫状況、季節的要因

査定業者: 買取業者ごとの査定基準や販売ルートの違い

正確な現在の買取価格をお知りになりたい場合は、この記事の情報を鵜呑みにせず、必ず複数の買取専門業者に直接ご相談の上、実車を査定してもらってください。


あなたとクルマ🚙川口をもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

あなたとクルマ編集部
あなたとクルマ編集部
記事本文: 68

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

あなたとクルマ🚙川口をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む