先週(10月27日~11月2日)、某オートオークションで、落札件数トップは、前回と同じ令和5年式(2023年式)の日産ノート「e-POWER X FOUR」でした。そこで、2位につけた令和2年式(2020年式)のトヨタライズ Zグレードについて、今回取り上げることにします。この車は、国内需要というよりも、輸出用として人気ナンバーワン車種で、その相場感を探っていくことにします。
ライズとはどんな車? 5ナンバーSUVの革命児
2019年11月に登場したトヨタ・ライズは、「使える、楽しめる、5ナンバーSUV」というコンセプトで開発されました。ダイハツが開発・生産を担うOEM車(兄弟車はダイハツ・ロッキー)で、発売後わずか1ヶ月で月販目標の約8倍となる3万2000台もの受注を記録し、市場に衝撃を与えました。
全長4m以下、全幅1.7m以下というコンパクトな5ナンバーサイズでありながら、SUVらしい力強いデザインが特徴です。エンジンは1196cc、82ps、最大トルク10.7kg・mを発揮し、軽快な走りを実現します。そして最大の魅力は、クラス最大級の369 Lを誇る荷室容量です。普段使いからレジャーまで、あらゆる場面で活躍する実用性を兼ね備えています。
ライズの基本スペック(2020年式 Zグレード)
ここで、2020年式ライズ Zグレード(2WD)の基本的なスペックを見てみましょう。
| 項目 | スペック |
| 全長×全幅×全高 | 3,995mm × 1,695mm × 1,620mm |
| 車両重量 | 1070kg |
| エンジン | WA-VEX |
| 最高出力 | 982ps(60kW)/5600rpm |
| 最大トルク | 10.7kg・m(105N・m)/3200~5200rpm |
| 燃費 (WLTCモード) | 128km/L |
| 最小回転半径 | 5.0m |
| タイヤサイズ | 195/60R17 |
なぜこれほど人気? 国内と海外、2つの大きな理由
ライズの価値を支えているのは、国内での使いやすさと、それをはるかに上回る海外からの強い需要です。
国内での人気=最上級グレード「Z」の魅力
国内では、取り回しの良いサイズ感と広い室内空間がファミリー層を中心に支持されています。特に最上級の「Z」グレードは、追従機能付きアダプティブクルーズコントロール(ACC)などの先進安全装備「スマートアシスト」が充実している点が大きな魅力です。さらに、17インチのアルミホイールや、流れるように光るLEDシーケンシャルターンランプなど、見た目の高級感も人気の理由です。
海外での絶大な需要=価格高騰の最大の要因
ライズの買取相場が非常に高い最大の理由は、海外、特にロシアやスリランカなどへの輸出需要にあります。
例えばロシアでは、排気量1900ccを超える中古車の輸入に規制がありますが、ライズの1200ccエンジンはこの規制に該当しません。そのため、信頼性の高いトヨタの新しいSUVとして需要が急増しているのです。
また、スリランカのような国では、1300cc以下のエンジンは相対的に税金が安くなるため、経済的なメリットも大きいのです。壊れにくいというトヨタブランドへの絶大な信頼も、その人気を後押ししています。
最新データから見る!2020年式ライズ Zグレードの買取相場
では、実際の買取相場はいくらになるのでしょうか。オークションの落札データと中古車販売店の価格データから算出してみました。
今は絶好の売り時?
ライズの価値は、車の性能だけでなく、世界情勢や各国の税制といった外的要因に大きく支えられています。この輸出ブームが続く限り、高値での売却が期待できるでしょう。もし売却を検討しているなら、まさに今がチャンスかもしれません。
この輸出ブームが続く限り、高値での売却が期待できるでしょう。もし売却を検討しているなら、まさに今がチャンスかもしれません。
2020年式 トヨタ ライズ Zグレード 買取相場: 約150万円~170万円

買取相場に関するご注意
この記事に記載されている買取相場は、特定のデータや市場動向に基づき算出されたあくまで参考値(推計)であり、その金額での買取を保証するものでは一切ありません。
実際の車両の買取価格は、以下のような多くの要因によって大きく変動します。
車両の状態: 走行距離、年式、ボディカラー、内外装の傷や汚れ、修復歴の有無
オプション・装備: メーカーオプション、ディーラーオプション、社外パーツの有無
市場の需要: 中古車市場における当該モデルの人気や在庫状況、季節的要因
査定業者: 買取業者ごとの査定基準や販売ルートの違い
正確な現在の買取価格をお知りになりたい場合は、この記事の情報を鵜呑みにせず、必ず複数の買取専門業者に直接ご相談の上、実車を査定してもらってください。
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