プロ目線「かしこい中古車の選び方」第3回|「1か月で売れる」──大友店長が、いま最も動いている1台を選んだ理由


デリカミニ外観
「199.9万円」の価格帯が、隣に並ぶ軽自動車と同じ土俵に見えない。アッシュグリーンM/ブラックマイカの2トーンカラーは、ひと目でわかる個性がある。


エアコン始動前に、クルマを見直す季節がやってきました

5月に入り、川口でも日中の気温が25度を超える日が増えてきました。

この時期、大友店長のもとに持ち込まれる相談が増えると言います。「エアコンをつけたら、風は出るんだけど冷えなくて」──そんな一言から、乗り換えを決める方が後を絶たないそうです。

「コンプレッサーは半年動かさないと、シールが劣化して冷媒が抜けやすくなります。冬場はヒーターしか使わないという方が多いんですよ。それで、夏になって初めてエアコンをかけたら、もう動かない、という事態になります」

実はこれには、整備士ならではの視点があります。エアコンのコンプレッサーは、一年中動かし続けるほうが長持ちするのです。燃費が気になるからとオフにし続けることで、むしろ高額な修理リスクが生まれてしまいます。

「修理代だけで10万円コースになることも多いです。だったら乗り換えちゃおうか、という方が6月に向けてどんどん増えてきます」


豆知識:エアコンは「冬も夏も」回し続けるのが正解

エアコンスイッチをオフにして走る方が多いと思いますが、コンプレッサーは稼働させ続けることで状態が保たれます。除湿・曇り止め目的でもいいので、一年中オンにしておくのがメカニックの推奨です。燃費を気にするよりも、10万円超えの修理代リスクを避けることの方が、長い目で見れば合理的と言えます。


中古車市場は”小康状態”──しかし、タイヤの供給が渋い

懸念されていた中東情勢は、ひとまず落ち着きを見せています。

「先月ほど激しい動きはないですね。板金塗料のシンナーも、今のところそこまでシビアにはなっていません。オークション相場も急騰しているわけではないです」

ただ、別の問題が浮上してきたと言います。

「タイヤです。軽自動車の7割が『155/65R15』という同じサイズを使っているんですが、タイヤメーカーに頼んだら、関東近県で在庫がないと言われたことがあって……」

単発のタイミングだったかもしれませんが、石油製品全般の調達コストが上がる局面では、消耗品にも影響が出やすいのは確かです。さらに、4月からは環境性能割の廃止に伴い、新車の登録台数が一時的に動いており、「中古車市場にどう波及するかは、まだ読めない」と大友店長は語ります。

そんな”不透明さが続く5月”だからこそ、プロが「いま動きの速い一台」として選んだのが、今回の特選車です。

大友店長
エバーグリーンオートセカンド店の大友店長。年間200台を扱うプロの目が「仕入れたら1か月以内に売れる」と断言した。


【今回の特選車】三菱 デリカミニ 660 T プレミアム 4WD

項目内容
年式2024年(令和6年)
走行距離1.2万km
修復歴なし
評価点4.5点(カーセンサー認定)
支払総額199.9万円(諸費用10.9万円込)
保証1年・走行距離無制限
主な装備純正ディスプレイオーディオ、両側電動スライドドア、アラウンドビューモニタ、MIパイロット、衝突軽減ブレーキ、シートヒーター、パドルシフト、LED、ルーフレール、純正15インチAW
カラーアッシュグリーンM/ブラックマイカ
特典事前予約で新品バッテリープレゼント

なぜ「いま」デリカミニなのか──店長の論理

「仕入れたら、だいたい1か月以内で売れます。それがデリカミニです」

大友店長がそう言い切るのには、理由があります。

同店の在庫は現在、ホンダのN-BOXと日産のルークスが台数的に圧倒的に多い状態です。先日の日曜日には当店で6台が売れ、そのうち5台がN-BOXだったと言います。それほどN-BOXは強い人気を誇ります。

「ただ、デリカミニは別のカテゴリーにいる車だと思っています。N-BOXは使い勝手、ルークスは高級感──それぞれの良さがあります。でもデリカミニを見に来るお客さんは、最初から『あれがいい』と決めて来店される方が多いんです」

その最大の理由が、デザインにあります。

三菱 デリカD:5のフロントフェイスを軽自動車に落とし込んだ、あのブルドッグのような愛嬌と精悍さを併せ持つ顔つき。ジムニーが火をつけたアウトドア系軽自動車の流れを、三菱が独自の解釈でデザインした一台です。

「4WDで、MIパイロットも入っています。ジムニーに対抗できるスペックを、三菱らしいデザインでまとめています。あれだけの内容だと新車なら300万円を超えてしまうケースもあるので、200万円を切って買えるこの車は、正直かなりお得だと思いますよ」


走行1.2万kmは「ほぼ新車」のコンディション

今回の個体は走行1.2万km、2024年式です。

連載第1回でお伝えした「7万キロの壁」にははるかに届かない、消耗品の交換リスクがほぼゼロに近い一台と言えます。

「ウォーターポンプやオルタネーターが問題になってくるのは10万km前後です。1.2万kmなら、5年以上は安心して乗れます。しかも車検整備付きで、保証は1年走行距離無制限。正直、ここまで状態のいいデリカミニがこの価格で出てくることは、そう多くありません」

カーセンサー認定の評価点も4.5点。内外装に目立たない軽微なキズが少し見られる程度で、機関は非常に良好です。

インパネ周り

助手席側から見たインパネ全景。純正ディスプレイオーディオを中心にすっきりとまとまっており、軽自動車とは思えない質感がある。シフト周りの操作性も良好。

「中身」はeKクロススペースと共通──これがプロ目線の安心感

ここからは、カーセンサーの写真やカタログスペックだけではわからないお話です。

「三菱のデリカミニって、見た目はすごくオリジナルに見えるんですが、中身はeKクロススペースがベースなんです。プラットフォームから駆動系まで、基本的には同じなんですよ」

つまり、三菱がN-BOXやスペーシアとも肩を並べてきた実績のある軽自動車プラットフォームの上に、あの魅力的なデザインを乗せているということです。

「日産のルークスとデイズは、日産・三菱のアライアンスでいっしょに作っていますよね。それと同じ関係です。中身が熟成された設計だからこそ、信頼性は高い。メカニックの目線から言うと、出たばかりの完全新設計の車よりも、実績のある設計の方が圧倒的な安心感があります」

大友店長はエバーグリーンオートに来る前、日産ディーラーで整備士として8年間働いた経歴を持ちます。日産の設計の成熟度を熟知したプロの目が、「これは安心して勧められる」と判断しているのです。

ステアリング
三菱エンブレムを中心に据えたステアリング。左右にMIパイロットや各種コントロールスイッチが配置され、操作性と質感を両立している。


良質ポイントをチェック

安全装備:アラウンドビューモニタ

アラウンドビューモニター
作動中のアラウンドビューモニタ。上空から見下ろすような俯瞰映像と後方カメラ映像を同時に表示。「車両周辺の安全を直接確認してください」と案内が出るほど、視認性は高い。狭い駐車場での心強い味方だ。

車両の四方を合成した俯瞰映像をリアルタイムで表示するアラウンドビューモニタを標準装備しています。ショッピングモールの狭い駐車場や、初めて訪れる場所での縦列駐車でも、上から見下ろす感覚で周囲を確認できるため、駐車のストレスが大幅に軽減されます。

また、大友店長が車内から実際に指差して説明してくれたのが、ルームミラー型のデジタルミラーです。

大友店長がデジタルミラーを指差して説明。
大友店長がデジタルミラーを指差して説明。「後席に人や荷物があっても、後方の視界が映像で確保できます。これは慣れると手放せない装備ですよ」。

「後席に人が乗っていても、荷物を積んでいても、後方の視界が映像で確保できます。カーセンサーの写真では絶対に分からない、実際に座ってみて初めて実感できる装備ですね」

後部座席:使い勝手と清潔感

リアシート
電動スライドドアを開けた状態のリアシート。開口部が広く、チャイルドシートの取り付けや子どもの乗り降りがしやすい。アッシュグリーンのボディカラーとブラックのドアフレームのコントラストも映える。

両側電動スライドドアは、子育て世代にとって毎日使う機能です。荷物を抱えていても片手でドアが開けられるのは、実際に使ってみると想像以上に便利です。

リアシートのファブリックを接写。キルティング調のパターンが入った上質な生地で、走行1.2万kmの状態の良さがよく分かる。汚れも見当たらず、コンディションは非常に良好だ。

リアシートのファブリックは、キルティング調の模様が入った上質な仕上がりです。走行1.2万kmというコンディションそのままに、シート表面に傷みはなく、前オーナーの丁寧な使い方がうかがえます。

内装の質感

ドアトリム
ドアトリムのスピーカーとドアハンドル周り。ピアノブラック調のパネルにシルバーのリングを組み合わせた加飾が施されており、プレミアムグレードらしい存在感がある。ウィンドウスイッチ類の配置も使いやすく整理されている。

プレミアムグレードらしく、ドアトリムにはピアノブラック調のパネルとシルバーの加飾が施されています。軽自動車のインテリアにありがちな「安っぽさ」がなく、毎日乗るたびに気分が上がる仕上がりです。


唯一の弱点は、燃費

正直に申し上げましょう。デリカミニの欠点はここだけです。

「ターボですし、4WDですし、車高も高いので、燃費は決して良くありません。WLTC燃費で17.5km/Lですが、冬場などはもっと下がります。第2回でもお話しましたが、軽自動車の強みはトータルの維持費です。燃費だけで見れば、ミライースやアルトの方が断然有利です」

ただし、と大友店長は続けます。

「日常的な通勤メインではなく、週末のお出かけにも使いたい、子どもを乗せてアクティブに動きたいという方なら、燃費よりも走りの余裕の方が大事ではないでしょうか。川口周辺もバイパスの合流が多いですから、ターボのパワーは確実に役に立ちます」

事実、デリカミニへの問い合わせは非常に多いそうです。ただ「予算が届かなかった」という声も聞かれます。

「うちのメインの価格帯が70〜100万円前後なので、約200万円というのはちょっと別の予算ゾーンになります。ただ、一目見て『あれがほしい』と決めてくださる方には、この価格でも全然売れていきます。そういう魅力を持った車です」


今回の「かしこい選択」のポイント

  • 支払総額199.9万円(諸費用・整備費コミコミ)
  • 走行1.2万km・2024年式で消耗品リスクは最小限
  • 評価点4.5・修復歴なし・1年走行距離無制限保証付き
  • 内外装・安全装備・MIパイロット・4WDが全部揃っている
  • 事前予約で新品バッテリープレゼント中

編集部より

「1か月で売れる」という言葉は、年間200台以上を扱うプロの仕入れ目線から出た言葉だからこそ信頼できます。

N-BOXやルークスが大量に並ぶ中で、デリカミニを選ぶのは「なんとなく」ではなく「あれがいい」という明確な動機があってこそです。そのデザインと機能に納得できるなら、走行1.2万kmで整備保証付き・200万円以下のこの個体は、中古市場でも相当に恵まれた一台と言えます。

燃費が気になるなら、大友店長のもうひとつのアドバイスを思い出してください。「エアコンは一年中つけておいた方がいい」──目先の燃費よりも、長い目でのコストやリスクを見る視点。それこそが、プロ目線の経済合理性です。

この車両の在庫確認・来店予約はこちら(カーセンサー)

※在庫は常に変動します。売約済みの際はご容赦ください。

取材協力:エバーグリーンオート株式会社 セカンド店 📍 埼玉県川口市辻100 📞 048-280-1818

あなたとクルマ編集部
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